この前のアメリカ出張で人生初の夜勤を体験したんだけど、
「朝型or夜型」というのは遺伝子レベルで決まっているもので、朝型の俺には夜勤はきつい。きつすぎた。
これから解説するけど、夜勤は明らかにデメリットの方が多いので、根っからの夜型タイプの人以外には絶対におすすめできない。
ちなみに俺の夜勤シフトはこうだった。
- 19時〜翌7時まで
- 夜勤期間は2ヶ月間
- 仕事場はアメリカの工場
2ヶ月も夜勤をするのは人生初だったけど、もう二度としたくない。
俺の体験談を混ぜながら、夜勤の恐ろしさを紹介していこう。
夜勤がおすすめできない理由
①体の不調が増えまくる
夜型の人間ならどうってことはないのかもしれないけど、朝型の俺は夜勤を始めて1ヶ月もすると、身体の不調が目に見えて増えた。
- 肌が荒れてニキビが増えた。
- 抜け毛が増えた(朝起きて枕を見ると抜け毛どころか髪の束が落ちてた。10円ハゲの一歩手前だった)。
- 26年間「食っても太らない」で通してた俺が明らかに太った。
- 体力の最大値が減り、すぐに疲れるようになった。
- 睡眠の質の大幅低下。
- メンタルの悪化(男メンヘラの誕生)。
━━トータル的に、+10歳は老化してた。
もちろんこれは夜勤のせいだけじゃなく仕事上のストレスのせいもあって、
「慣れない夜勤+慣れないアメリカでのホテル生活+慣れない仕事」のトリプルパンチで、身体とメンタルにガタが来てしまったんだと思う。
俺が思うに夜勤の最大のデメリットは、
日の暮れた19時に工場に出勤して、朝の7時ごろに帰宅する。
車で工場からホテルまで帰る途中、朝日がさんさんと車内に差し込んでくる。
日光を浴びると体内時計がバグる。
本当は早く寝て明日の夜勤に備えないといけないのに、日光のせいで目が冴えてしまって眠れない。
眠れたとしても睡眠は浅いし、熟睡ではなくうたた寝をしているような感じ。
とはいえ、日光を避けるためにアイマスクをして運転するわけにもいかないから、サングラスをかけてごまかしてた。
ホテルの部屋に戻る時もなるべく日光を浴びないように、半分目を閉じながら建物の影を歩いてた。
部屋では完全にカーテンを閉め切って、部屋を暗くしてた。
人間は原始時代から太陽に合わせて生活してきた。
日が暮れたら狩りはしないし、畑も耕さない。
人間の遺伝子は夜になったら休息する仕様になっている。
夜勤はそれに180度反する生活リズムになるから、身体に不調が出ないはずがない。
頭がおかしくならないはずがない。
夜勤を2ヶ月やって、人間の健康がいかに太陽の光に支えられているかを思い知った。
繰り返す。
たとえ、若者であっても夜勤はやめとけ。
人生は身体が資本だから、身体を壊したらその時点でゲーム・オーバー。
夜勤は破滅への道につながってる。
実は、本格的に体調を崩して1日だけ休んだんだけど、もしコロナ陽性だったら一緒に作業してた人が濃厚接触者になって仕事が止まるので、みんなヒヤヒヤした目で俺を見てた。
「俺のせいで全体の仕事がストップしてしまうんじゃないか……」というプレッシャーが余計に精神に負担をかけるという負のループだった。
ちなみにアメリカ出張の真っ最中に書いた記事があるんだけど、後から読むと明らかにメンヘラの文章になってる。
闇に触れたい人はどうぞ。▼
②夜勤手当てでは割に合わない
「夜勤が健康に悪い」ということは労働基準法も承知してくれているみたいで、
俺は正社員だけど、時給換算するとだいたい1,600円になる。
つまり、1,600円×1.25=2,000円。
夜勤1日分の給料は8時間労働で1万6,000円になる。
日勤の場合なら、1,600円×8時間=1万2,800円
1万2,800円×20日出勤=25万6,000円
夜勤の場合なら、2,000円×8時間=1万6,000円
1万6,000円×20日出勤=32万円
- 日勤の1ヶ月の給料:25万6,000円
- 夜勤の1ヶ月の給料:32万円
日勤と夜勤の差額は6万4,000円になる。
つまり1ヶ月夜勤をしたことで得られるボーナス賃金は6万4,000円ということになるんだけど、あなたはこれをお得だと思いますか?
俺は全くもって割に合わないと思う。
これだけ健康を犠牲にして生活の質を下げているのに、その代償がたったの6万4,000円なんて大損だ。
本当にお金に困ってて1円でも多く欲しいのなら夜勤も仕方ないかもしれないけど、おすすめはしない。
今は人生100年時代だから、「健康を犠牲にして夜勤で稼ぐ」という考え方はナンセンスだと思う。
夜勤で体を壊してしまったら元も子もない。
人生は長期戦。身体が資本なのだ。
夜勤で短期間にちょっと多めに稼ぐより、日勤で健康に太陽を浴びながら細く長く働く方が絶対にいい。
③付き合いが悪くなる
当然、夜勤で働いてると、昼間働いてる友人と時間が合わなくなるから付き合えなくなる。
俺の場合はアメリカ出張だったから、夜勤以前に距離的にも物理的にも日本にいる友達とは付き合えなくなったんだけど、日本で夜勤をすると友達と付き合えなくなる覚悟はしておかないといけない。
また、企業側からしても社員を夜勤にすると割増賃金を払わないといけないので、夜勤は少人数にしたがる傾向がある。
少人数ということは、その中に自分と相性が合わない人間がいたら地獄になるということでもある。
ちなみに、アメリカ出張の間は日曜が休みだったんだけど、貴重な休みの日に飲み会があるだけでもイヤなのに、その飲み会は日勤の人に合わせて夕方に開催されるのがきつかった。
夜勤人間にとっては、夕方は早朝だぞ。
早朝から酒なんか飲めるか。
夜勤のメリット
とはいえ、夜勤にももちろんメリットはあるので紹介する。
①夜勤は休みが1日増える
夜勤の場合、実質的に1日休みが増える場合がある。
夜勤から日勤に移る場合、1日休みをもらえることがある。
「その1日の休みの間に体を夜型から朝型に戻して、翌日からは元気に朝から出勤してね」という意味だ。
(俺の会社ではこの1日の休みのことを「夜勤解除日」「明け休み」と呼んでいた)
もちろんこの休みの日も基本給は出るので、実質有給休暇みたいなものだ。
恐ろしいことに、夜勤が朝6時に終わって、3時間後の朝9時から日勤をさせても即労働基準法違反ということではないらしい。
とはいえ、そんなことをさせる会社はブラックだと思うし、交渉すれば1日くらい休みはもらえると思う。
1日休みが増えるというのは、夜勤の数少ないメリットではある。
②仕事場がすいてて静か
仕事場にもよると思うけど、夜勤は人が少ない。
食堂もトイレも空いてて静かだから、騒がしいのが苦手な人にとってはメリット。
俺の場合、工場内の作業場が狭くて昼間だと作業員がすし詰めになって作業してたんだけど、夜勤だと人が少ないから広々としてて作業がしやすかったのは助かった。
【まとめ】夜勤は自殺行為
つくづく思ったけど、
喫煙や過度な飲酒と同じで、確実に健康寿命を縮めるから、残りの人生が短くなるという意味では自殺と変わらない。
人生100年時代で最も大事なのは、自分の身体とメンタルの健康だ。
人生は長期戦。身体は資本。
- 夜勤でちょっと高い給料だけど5年で身体を壊す人。
- 日勤で普通の給料だけど身体を壊さずに10年以上長く続ける人。
長い人生では、夜勤より日勤が正解の働き方だと思う。
たとえ10代、20代の若者であっても俺は夜勤は絶対におすすめしない。
夜勤は、やめとけ。
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