アメリカ出張で2ヶ月くらい同じホテルに泊まった。
こんなに長期間ホテルに泊まるのは初めての経験だったので、どんなホテル生活だったのかを記録しておきたい。
俺が出張していたのは、アメリカ・オレゴン州のポートランド。
「アメリカ出張のホテル暮らしって、実際どんな感じなの?」と興味のある人向けに写真多めで紹介する。
宿泊したホテル
宿泊したホテルはここ。
TownePlace Suites Portland Hillsboro(タウンプレイス スイーツ ポートランド ヒルズボロ)
世界最大のホテルチェーンであるマリオット系列のホテルだ。
ちなみに俺が泊まったホテルは、3つ星ホテル。
宿泊代はなんと、1泊170ドル(2万円超え)。
63日間泊まったので、宿泊代はトータル120万円を超えてた。
ホテル代は全額会社負担だから、63泊した分のポイント(78,540ポイント)は全てただ取りできた。

78,540ポイントあれば、日本のマリオット系列のホテルのシングルルームなら無料で6泊くらいできる。

63泊したので、プラチナエリート会員になった。
海外出張はタダでポイントが貯まってお得だ。
会社が63泊分の宿泊代、120万円を負担してくれたわけなんだけど、俺がアメリカ出張中に120万円に見合う働きができていたとはどうしても思えない。
明らかに俺は不良債権社員、つまり赤字社員だったと思うんだけど、そこを気にすると病みそうなので考えない。
ホテル暮らしは快適
結論から言うと、ホテル暮らしは快適だった。
もちろん63日も泊まってると飽きるけど、大きな不満はなかった。
ホテルの外観

ホテルの正面入り口。

敷地内にいくつかアパートみたいなのが建ってて、それが全て客室になってる。

敷地内では野生のリスが走り回ってる。
フロント

フロントは広々としてる。フロントにいるホテルマンには日本語は通じないけど、日本人英語も理解しようとがんばってくれる優しい人ばかり。
オレゴン州、ポートランドは日本に近い西海岸だから、日本人に慣れているアメリカ人が比較的多い。
不在時に玄関に荷物を置いてくれる、いわゆる「置き配」はアメリカにもあるんだけど、アメリカでは置き配荷物の盗難が多発してるらしいのでおすすめしない。
Amazonで注文するときは、荷物の送り先に自室の部屋番号をあえて記載しないようにしよう。
そうすると、客室ではなくホテルのフロントに届く。
フロントに荷物が届くと、「Hey! 君の荷物がフロントに届いてるぜ!」とフロントから部屋に電話がかかってくるので、取りに行けばいい。
これが安全な荷物の受け取り方法。
俺も現地に着いてから、工場での作業に必要な工具が足りないことに気づいたので、アメリカ版のAmazonでいくつか工具を買った。

クレジットカードとメアドさえあれば無料でアカウントを作って注文できるので、現地に着いてから足りないものがあった場合は気軽に注文するといい。
(ただし、今は円安だからだいたいの商品は日本で買うより高い)
朝食
毎日午前7〜9時には、フロントで無料の朝食を食べられる。
ビュッフェ形式なので、自分で勝手に取って食べていい。どれだけ食っても無料。

牛乳、チョコレート牛乳、オレンジジュース、ヨーグルトなど。

残念ながら、お米は日本に比べるとパサパサで美味しくない。

ゆで卵とチーズ。
ゆで卵は貴重なタンパク質の補給源になった。

バナナ。ただのバナナ。

オムレツとハンバーグ。

自分でホットケーキミックスを入れてホットケーキを焼くこともできる。

とある日の俺の朝食。
味は全体的にまあまあ。無料だから文句は言えない。
ただ、朝食のメニューは毎日ほぼ変わらないし、2ヶ月も同じものを食べてたので完膚無きまでに飽きた。
途中からは食事というより「エサ」だと思って食べてた。
これは、ホテルに長期宿泊する時の副作用。
俺は工場での夜勤仕事を終えた後にホテルに帰ってきてたので、この朝食を食べてから寝るという昼夜逆転生活を送ってた。

自室
自室はこんな感じ。

広さは16畳くらい。
一人なら十分すぎる広さ。

ダブルベッドくらいの広さのあるベッド。
日差しが気持ちいいけど、夜勤をやってた俺は日光を浴びると寝れなくなるのでカーテンは閉め切って寝てた。

バスルーム。

日本人には残念なんだけど、シャワーだけでバスタブはない。
2ヶ月間シャワー浴びるだけだったので、日本に帰って久しぶりにバスタブに入った時は感動した。

玄関に土間はなく、入り口に靴をそのまま置くスタイル。
靴についたゴミが入ってきやすくて嫌だった。

キッチン。
そもそも料理をしないので使わなかったけど、わりと本格的なキッチン。
喫煙所

自室での喫煙は厳禁。
タバコは、ホテルの敷地内にある喫煙所で吸わないといけない。
ただ、汚いし暖房もないので、アメリカでも喫煙者は迫害されてるっぽい。
ハウスキーピング

ハウスキーピングが1週間に1回、このカートを引いて来て部屋を掃除してくれる。
ただ、掃除はけっこう雑でなぜか俺のパンツがベッドと壁の隙間に突っ込まれてたこともあった。
陽気な人ばかりだったけど、アメリカも格差社会だから給料の低いハウスキーパーは黒人が多い……のかもしれない。
相場はよくわからないけど、1ドルくらいでいいと思う。
少額でもいいからチップを渡しておくとキレイに掃除してくれる。
逆にチップを渡さないと少し掃除が雑になるようだった。
チップ文化のめんどくささを感じる。

ハウスキーピングは夜勤の俺が寝てる昼間に来るので、扉に「起こすな」の張り紙を貼っておくこともあった。
コインランドリー

ホテルにあるコインランドリー。
洗濯機1回2ドル。
乾燥機1回2ドル。

なぜか25セント硬貨しか入らないので、スーパーで小銭に両替してこないとこのコインランドリーは使えないのがめんどくさかった。
このタイプのコインランドリーはアメリカに多いらしい。
さすがのクレジットカード社会アメリカでも、コインランドリーはクレカに対応してなかった。
近所のスーパー
スーパーはホテルから歩いていける距離にあるんだけど、車社会のアメリカは車で移動することを前提に街づくりされているので、歩道があまり整備されていない。
(歩道がボコボコになってたり、雨の日になると完全に水没してしまっていたり、歩道はあまり歩きたくなかった)
なので、すぐ近くのコンビニやスーパーに行く場合も車で移動してた。

「ポケットに手を突っ込んで住宅街を歩くのはやめといた方がいい。警戒されるから」と現地の駐在員に注意された。
アメリカは徒歩で移動するには不向きな国なんだ。

アメリカのスーパーは広すぎる。
商品の種類は豊富だけど、広すぎて疲れる。
日本のようにコンパクトなスーパーの方が俺は好き。
【まとめ】高すぎ
総じて、特に不満のないホテル暮らしだったけど、3つ星ホテルで1泊2万円は高いと感じた。
2泊3日泊まるだけだとしても、4万円以上かかる。
外国で転々とホテルを渡り歩いて暮らすのは憧れの生活だけど、高い、高すぎる。
とはいえ、アメリカで安い宿に泊まるのは不安だ。
アメリカではモーテル(アメリカ映画でよく人が殺される宿)が安く泊まれるんだけど、治安的に怖い。
治安のためにはちゃんとしたホテルに泊まらないといけないし、アメリカまでの飛行機代が往復で20万円を超えるとなると、そもそもアメリカ旅行が高い、高すぎる。
物価の高い国に行くには、全額会社負担で出張で行くのが一番だと思った。


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