「初対面の人に愛想よくするのは社会人としてのマナーだ」
「第一印象が悪いと人間関係作れない」
こんな意見って根強いですよね。
周囲の社会人を見てると、初対面の人には過剰なほど愛想よく振る舞っている人が多い。
実は、僕も初対面の人には愛想よく振る舞ってきたんです。
でも最近この本を読んで、考えが変わりました。
本の趣旨としては「正直になって無理せず、他人に対して無愛想に生きたっていいじゃん」という内容です。
結論から言うと、「初対面の人に過剰に愛想よくするのはやめようかな」ということです。
1.第一印象がいいと後がつらくなる
「第一印象を良くするのは、良好な人間関係を築くのに大切です」
いかにもそこらへんの自己啓発本に書いてそうですが、本当にそうでしょうか?
たとえば、バイト先の店長と初めて面接をした時にあまり愛想よくしすぎるとハードルが上がります(これは僕の経験から分かる)。
「あ、この子明るいし有能そうやなー」と周囲から高評価されます。
そうなってしまうとそれ以降、その高評価を維持しなくてはいけなくなります。
周知のように、高評価というのはささいなミスで簡単に崩れます。
むしろ、最初が好印象だとなおさらハードルが高くなってしまいます。
「あれ?あの子、最初は印象よかったのに、細かいミスはするし、接客態度もあまりよくないな」と高評価から一転、低評価になってしまいます。
いったん低評価になってしまうと、また高評価に復帰するのは難しいんですよね。
僕の経験を話しますと──
僕はバイトの最初の面接ではかなり愛想よく明るくしゃべります(だいぶ無理してる)。
でもずっとバイトを続けていると、すぐにボロが出てくる。
元々、筋金入りの内向型タイプの人間なので、同じ人に愛想よく振る舞い続けることは、僕にとってはすごい苦痛なのです。
最初の面接で、下手に偽りの愛想良さを見せてしまったために、その後も本当の姿である根暗な自分を見せることができずに、愛想がいいように演技をし続ける。
当然、そんな無理な演技が長続きするはずがないので、バイトをやめてしまう。
──これが今までの僕だったんです……。
こうならないためには、最初からありのままの自分を見せた方がいいような気がしてきました。
2.不良のボランティア効果
最初が高評価 ➡︎ その後、低評価になりやすい
最初が低評価 ➡︎ その後、高評価になりやすい
──こんな「ねじれ現象」はなぜ起こるのでしょうか?
そこで、あなたのクラスにも1人は必ずいた不良学生のことを思い出してください。
不良は普段の態度が悪いから不良と呼ばれているわけです。
だから、周囲からは低評価を食らっている。
でもそんな不良が、降りしきる雨の中、道路端のダンボール箱に入れられた捨て猫にそっと傘をさしてあげてるところをあなたが目撃したら……
一気に評価上がりますよね!
これは低評価が一気に高評価に転じたときのギャップによる効果なんですね。
いわゆる「ギャップ萌え」ってやつです。
僕はこれを勝手に「不良のボランティア効果」と命名してます。
逆に、普段から優等生で誰にでも優しい八方美人的な学生が、同じように猫に傘をさしていても不良ほどのギャップ効果はないのです。
「あの人なら、まあ当たり前だよね」
と思われて終わりです。
むしろ、その優等生が捨て猫を冷たくスルーしたとしたら……
好感度は爆下がりしてしまいますね
要約すると──
①第一印象が良いほど、その後の評価は厳しくなる。
②第一印象が悪いほど、その後の評価は甘くなる。
──ということですね。
グラフにするとこんな感じ⬇︎⬇︎⬇︎。
赤線が①
緑線が②
うーん、やっぱり第一印象が悪い方が長期的にはむしろお得なんじゃねって思いますね。
3.初対面の時から素の自分を見せよう
これから先の人生を生きていくにあたって、初対面の人間とはどう接したらいいんでしょうか?
僕は内向的な人間なので、他人と話すよりも昔の偉人や作家の本を読んでいる方が100倍好きです。
といっても、他人とまったく関わらずに生きていくなんて、宝くじにでもあたって地下に隠居する以外に不可能でしょう。
「あまりエネルギーを使わないで人間関係を継続させたい……」
これが僕の願いです。
この願いをかなえるには、やはり初対面から愛想よくするのはやめた方がいいのかなと思います。
最初からありのままの内向的な自分を見せた方が、一貫した人間関係を築けるし、その後の苦労も少なくなるし。
ということで、僕はこれから先、初対面の人にはなるべく愛想よく接しないように気をつけます。
(さて、これで人間関係うまくいくだろうか……)