夜行バスといえば、異常なくらい安く乗れることで有名。
今回は、そんな夜行バスの中でも特に最安値と言われるバスブックマークの4列シートに乗ってみたので、メリットやデメリットをまとめた。
俺みたいに新幹線や飛行機に乗るお金がない人は、ぜひ参考にしてほしい。
夜行バスの安さ【新幹線と比較】
新幹線 | 夜行バス | |
大阪➡︎東京 | 13,870円 | 2,000〜4,000円 |
福岡➡︎東京 | 22,220円 | 3,000〜5,000円 |
岩手➡︎東京 | 15,010円 | 3,000〜5,000円 |
新幹線の運賃のおよそ20%くらいですむという、夜行バスの異常な安さ。
スーパーにたとえると「8割引」で商品が売られているようなものだから、お得すぎる。
ただし、新幹線なら大阪から東京まで3時間足らずで着くけど、夜行バスだと9時間以上かかるのがネック。
夜行バスは時間がかかりすぎるというデメリットは大きい。
逆に、お盆休みや年末年始などは夜行バスの運賃は、8,000〜1万円くらいにまで値上がりしてしまう。
お盆休みや年末年始などの帰省シーズンは、新幹線を使った方がコスパいいと思う。
夜行バス4列シートに乗ってみた
俺も、地方から東京に上京して事故物件で一人暮らしをするために、夜行バスに乗ってみた。
今回使ったのは、俺が調べた限り最安値の夜行バスを予約できるバスブックマーク。
バスブックマークの夜行バスの座席には、5種類のグレードがある。
運賃(大阪➡︎東京) | |
4列シート | 2,000〜4,000円 |
4列ゆったりシート | 3,000〜4,000円 |
3列独立シート | 4,000〜7,000円 |
3列(2+1)シート | 該当なし |
女性専用車 | 4,000〜7,000円 |
夜行バス自体、貧乏人の乗り物なんだけど、さらにその中にもグレードがあって、
4列シートが最安値だ。
4列シートは時期によっては、2,000円台で大阪➡︎東京に行ける時もあり、安すぎて価格崩壊を疑うレベル。
今回は、最安値の4列シートに乗ってみたので、その様子をレポートする。
集合➡︎乗車
出発時間は21時30分。
夜行バスは時間を過ぎると容赦なく出発するので、遅れないようにしないといけない。
今回は大阪の難波➡︎東京の池袋へと向かう。
夜行バスの運転手さんに自分の名前を告げたら、バスの座席番号を言ってくれるのでその席に座る。
スーツケースなどの荷物を乗せてもらう
バスブックマークでは「30×50×90センチメートル」までの物1つまでバスのトランクに積み込みが可能ということになってる。
だけど、運転手さんはいちいち乗せる荷物の大きさをメジャーで計測したりしてないので、大きなスーツケースでもスペースさえ空いてれば問題なく乗せてくれる。
というか「30×50×90センチメートル」なら90Lの超大型スーツケースでも乗せてくれる計算になるので、あまり心配しなくていい。
4列シートはかなり狭い
空いてればよかったんだけど、あいにくこの後ほぼ満員状態になってしまった。
夜行バスが空いていて、隣の座席に人が座ってこないようならかなりラッキー。
隣の座席の分まで足を伸ばして座れるからゆったりできるんだけど、
隣に人が座ってくるとかなり窮屈になってしまう。
4列シートは隣同士の座席の距離がかなり近くてぎゅうぎゅう詰めで、肩が触れあうくらい近い。
感覚的には、飛行機のエコノミークラスよりも狭い。
運悪く、隣の座席にデブや力士が乗ってきたらジ・エンドになってしまう。
時期にもよるけど、大阪➡︎東京の区間は乗車率が高いので、かなりの確率で隣の座席に他人が座ってくることを覚悟しよう。
リュックなどの荷物は上の収納スペースへ
ちなみに、リュックなどの荷物は膝の上に置いて抱き枕代わりに使うのもいいけど、座席の上に収納スペースがあるのでそこに置いておくのがおすすめ。
冷房は身体に直接あたらないように
座席の上には冷房があるんだけど、冷風が直接身体に当たると、ふつうに風邪ひく。
暑い時以外は、フタをして閉じておくのがおすすめ。
窓側の座席はやめとけ
窓側の座席と通路側の座席があるんだけど、間違いなく通路側の座席のほうが快適だ。
なぜなら、
通路側の座席は、通路に足を伸ばすことができるから。
窓側の座席は狭い上に、サービスエリアで休憩に行く時も隣の座席の人に了解を得て、いったんその人にどいてもらわないといけないから気を遣ってしまう。
しかも、飛行機と違って窓から見える景色はただの暗闇。
夜行バスが走るのはほぼ高速道路だし、騒音対策の高い塀にはばまれて夜景さえ見れない。
マジで、夜行バスの窓側の座席に座るメリットはない。
ただし、バスブックマークでは予約時に座席の指定はできない。
(公式サイトより)
だから、窓側か通路側の座席になるかは運まかせ。
安いから仕方ないんだけど、窓側の座席はけっこうつらいと覚悟しておこう。
(俺はつらかった)
シートベルトがまあまあきつい
当然、シートベルトはつけないといけないんだけど、シートベルトをつけたまま寝るのは思ったよりも不快だった。
腹のあたりが圧迫される感じが続くので、不快感が持続する。
夜行バスの交通事故もまれにあるので、心配な人はシートベルトをつけておいたほうがいい。俺はつける。
リクライニングの許可はいらない
寝るときはリクライニングを倒すことでかなり寝やすくなるんだけど、後ろの席の人は狭くなってしまう。
時々、「リクライニングを断られた」と聞くことがあるんだけど、
リクライニングするのに、後ろの座席の人の許可はいらない。
もちろん許可を取った方が気持ちよくリクライニングを倒せるんだけど、めんどくさかったら黙ってリクライニングを倒せばいい。
格安の夜行バスに乗ってきてる以上、そんなことで文句を言う資格はない。リクライニングはガンガン倒せばいい。自分の快適さが最優先。
隣に異性が座ってくる可能性あり
人数の都合上やむをえず男性と女性のご相席をお願いせざるを得ない場合もございますので、ご了承ください。
公式サイトより
乗車率が高い場合は、異性が隣の座席に座ってくる可能性もある。
隣におっさんが座ってきてほしくない女性は、迷わず「女性専用車」を予約するのがおすすめ。
トイレがないのでお漏らし厳禁
バス車内にトイレがないので、
トイレはサービスエリアでの休憩時にするしかない。
夜行バスの車内で水を飲み過ぎても、サービスエリアでの休憩時以外はトイレに行けないので、この点は注意しておくべし。
サービスエリアでの休憩でトイレをすませておこう
大阪を出発したのが21時30分、東京に着くのが翌朝6時50分なので、
約9時間の間、夜行バスの狭い座席に座り続ける。
なんだけど、さすがに9時間も座ってるとエコノミークラス症候群で乗客が死ぬことはバス会社も分かってるので、途中に3回ほどサービスエリアでの休憩がある。
公式サイトより
高速道路上のサービスエリアやパーキングエリア等で、トイレ休憩をとります。
おおむね2~3時間おきに1回のペースとなります。
このサービスエリアでの休憩が、本当に大事だ。
よほど眠い時以外は、サービスエリアで身体を伸ばしてストレッチしたり、飲み物や食べ物を買って休憩した方が絶対にいい。
サービスエリアでの休憩時には、
必ずトイレをすませておこう。
バス車内にトイレはないので、お漏らしを回避するにはサービスエリアでトイレをしておくべし。
出発時刻までに乗客が戻ってこない場合、夜行バスは乗客を置き去りにして出発することもあるので、時間厳守でいよう。
このへんが夜行バスっぽいところなんだけど、
安いお金しか払ってない客に手厚いサービスはない。
時間を守らない客は客じゃないので置き去りにされる。
安い客はクレームを言う資格もないし、夜行バスのお客様は神様じゃない。
「手厚い接客をしてほしいなら、飛行機や新幹線で行け」というのがバス会社の本音なんだと思う。
時間通りにバスに戻るためには、必ず自分の乗っているバスの見た目やナンバープレートの番号を覚えておこう。
サービスエリアには似たようなバスがたくさん停まっているので、ボーっとしてるとどれが自分の乗ってたバスなのか分からなくなって戻れなくなるからだ。
熟睡はできない
座席は狭いし、横になることはできないし、3時間に1回はサービスエリア休憩で目が覚めるので、
まったくもって熟睡はできない。
細切れの浅い睡眠をとっている感じで、睡眠をとっているはずなのに逆に身体に疲れがたまってくるという不思議。
よほどの人じゃないと、夜行バスで熟睡はできない。
東京に到着(身体はバキバキ)
約9時間後、ようやく東京に到着した頃には、身体がバキバキになってて寝たはずなのに疲れてしまった。
結局、眠気と疲れがぜんぜん取れない俺は、ネットカフェで二度寝することにした。
夜行バスは快適とはまったく言えない。きついし疲れる。
夜行バスは貧乏人の乗り物
総じて、夜行バスは貧乏人の乗り物だ。
夜行バスでは細切れの睡眠しかとれず、逆に疲れがたまる。
その疲れを取り戻すには、翌朝に目的地に着いたあと、改めてちゃんと寝ないといけない。
生活リズムは崩れるし、健康にも悪いし、運賃が安い以外は何もいいところがない。
少しでもお金に余裕のある人は、新幹線や飛行機で移動するはずだ。
夜行バスに乗るのは、自分の健康よりも目先の安さを優先する貧乏人だけ。
そして俺もその貧乏人のひとり。
悲しいけど、少しでもお金に余裕のある人は深夜に夜逃げするような夜行バスは絶対に利用しない。
夜行バスの便利グッズ
夜行バスは貧乏人の乗り物だということがわかったんだけど、それでも俺は安く夜行バスに乗りたい。
そこで、夜行バスを快適に過ごす便利グッズを紹介する。
アイマスク
アイマスクはあったほうがいい。
夜行バスの窓にはカーテンがついてるし、車内も消灯されるからまぶしくはないんだけど、アイマスクはあったほうがなんか眠りやすい気がする。
俺は、普段寝る時もアイマスクをつけているので、「アイマスクをつける=寝る」という条件分岐が身体に染みついているせいかもしれない。
アイマスクは100均の安い商品でもいいけど、少し高いのを買うだけでぜんぜんちがうので以下のようなアイマスクがおすすめ。
機内用着圧ソックス
俺がアメリカ出張に行くための10時間を超えるフライトで使った、機内用着圧ソックスだ。
これをはくと足が適度に締めつけられて、足の血流の循環がよくなるからエコノミークラス症候群の対策になる。
(足の血流を促すポンプの役割をしてくれるらしい)
夜行バスの狭い座席で同じ姿勢で座ってると足がむくんでしまうんだけど、これをはいてるとかなり軽減されるからむくみ対策になる。
一つ買っておいて、後は洗濯して繰り返し使えばいい。
靴下の割にはやや高いけど、夜行バスや飛行機で寝るには必須アイテム。
俺の足のサイズは28cmだけど、Lサイズで特に問題なくはけた。
耳栓
夜行バスは高速道路を走るんだけど、走行音はそれほどうるさくないから個人的に耳栓はいらない。
でも、隣に座った奴のいびきがうるさい時があるから、その時のために耳栓はあったほうがいい。
耳栓じゃなくても、AirPods proなどのノイズキャンセリング機能を使えばじゅうぶん静かになるので、それを使うのもアリ。
俺はAirPods proなどのノイズキャンセリング機能を重宝してる。
ネックピロー
ネックピローはあるに越したことはないんだけど、持っていくとかさばるし邪魔なので、俺は使ってない。
荷物に余裕があれば持っていってもいいけど、俺はいらないと思う。
【まとめ】安い以外はデメリットしかない
夜行バス最安値の4列シートを一言でまとめると、
安い以外はデメリットしかない。
━━これが結論。
今回俺がバスブックマークで乗った最安値の4列シート夜行バスのデメリットはこうだ。
- バス車内にトイレがない。
- 席が狭すぎ。
- 熟睡はできず、逆に疲れがたまる。
➡︎生活リズム崩壊 - 隣に異性が乗ってくる可能性あり。
- 新幹線に比べて時間がかかりすぎ。
- 新幹線に比べると、8割引という異常に安い値段で乗れる。
メリットは「安い」以外にないので、安さの代わりに多数のデメリットを受け入れる覚悟のある人だけが夜行バスを選ぶわけだ。
「さすがに4列シートは狭すぎて無理」という人は、
3列独立シートをえらぶのがおすすめ。
3列独立シートなら隣の座席との間隔も広いし、快適度はグッと上がるはず。
3列独立シートの値段は少し上がってしまうけど、新幹線に比べれば半額に近いし、多くの人は3列独立シートがおすすめだと思う。
運賃(大阪➡︎東京) | |
4列シート | 2,000〜4,000円 |
4列ゆったりシート | 3,000〜5,000円 |
3列独立シート | 4,000〜7,000円 |
3列(2+1)シート | 該当なし |
女性専用車 | 4,000〜7,000円 |
貧乏人しか乗らないけど、逆に言うと貧乏人の強い味方でもある夜行バス。
俺は貧乏なので引き続き夜行バスを利用する予定だけど、次からは絶対に3列独立シートにする。
4列シートはさすがにムリだということが今回で分かった。
みなさんも、夜行バスに乗るなら4列シート以外がおすすめです。