俺が実家を出て、東京23区内の事故物件に引っ越したことはずっと書いてきた。
その部屋、どんな事故があったの?
飲み会で俺が「事故物件に住んでます!」と言うと、100%こう聞かれる。
そんな時、俺はこう答えていた。
ああ、ちょっと老人が風呂場で亡くなってたみたいなんですよね(笑)
あえて詳細を語らないようにしていたのは、
本当のことを言うと、飲み会の雰囲気が台無しになってしまうからだ。
でも、今回は飲み会とか関係ないので、ぜんぶ隠さずに書く。
グロいのとか気持ち悪いのが苦手で耐性がない人は、この先は読まないでほしい。
閲覧注意です。
ちゃんと言ったからな!
では語ります。この部屋でなにがあったのか。
不動産屋は事故物件の詳細を語りたがらない
住人が何らかの原因で亡くなった部屋はいわゆる事故物件になるので、不動産屋には「告知事項」を説明する義務が生じる。
つまり、「この部屋では前に住んでた住人が亡くなってますよ」とお客さんに説明しないといけない義務が不動産屋にはあるわけだ。
(これは国土交通省のガイドラインで定められている➡︎参考リンク)
ただし、
どこまで詳しく説明するかは、不動産屋次第だ。
客が「聞きたくない!」というなら、無理に説明はしてこない。
それどころか、不動産屋も人間なんだから事故物件のことなんか詳しく説明したくないに決まってる。
でも俺は興味があったので、不動産屋に根掘り葉掘り聞いてみた。
その時の生音声の一部は、YouTubeにあげた動画の4:12〜にあるので興味があったら聞いてみてほしい。
風呂場で老人が亡くなった
あんまり説明したくなさそうな不動産屋の男性社員にムリを言って聞き出したことを、ここから書いていく。
ここからいよいよ閲覧注意になるので、よろしくお願いします。
退職して社会との接点がなくなった老人が孤独死するのは、珍しくない。
セルフ・ネグレクト状態になった老人の場合、部屋がゴミ屋敷になってしまって、ゴミの中で埋もれるように死んでいることもあるらしい。
ゴミ屋敷で死なれてしまうと、その後の特殊清掃が大変になるので、特殊清掃の高額な費用は大家に請求されたりもするらしい。
「特殊清掃」とは、部屋で人が死んだ場合に、専門業者が部屋を清掃すること。
文字通り「特殊」な機器や装備で死体の臭いの充満した部屋を清掃するらしく、今のところ俺が最もなりたくない職業。
ただ、俺の住んでる事故物件はゴミ屋敷ではなかった。
おそらく俺の前に住んでいた老人は、いつも通りの明日を迎えるつもりだったんだろう。
でも、風呂場で悲劇が起きた。
ヒート・ショックを起こしてしまったんだ。
ヒート・ショックとは、急激な温度変化によって血圧や脈拍が大きく変化すること。
特に冬に熱いお湯に入る老人は、これが原因で亡くなってしまうことがよくあるんだ。
特殊清掃をテーマにした『不浄を拭うひと』という漫画にドンピシャのシーンがあったので、引用する。
俺の部屋の風呂には、追いだき機能はついていなかったので、このシーンで描かれているように煮込まれて骨だけになっていたわけではないと思う。
ただ、俺が不動産屋に聞いたところ、死体の発見までに1ヶ月かかったようなので、その間ずっと、浴槽のお湯に老人(死体)が浸かっていたと考えられる。
お湯はすぐに冷めるだろうが、死体は急速に腐り、この世のものとは思えない腐臭を発していたに違いない。
漫画『不浄を拭うひと』でも描かれているんだけど、死体は長時間経つと、頭皮が剥がれて髪の毛だけが残るらしい。
もしかしたら、浴槽の水には、はがれた老人の髪の毛が浮かんでいたのかもしれない。
風呂場の中には死体に巣食った大量のハエが乱舞し、死体からは体液が流れ出していたに違いない。
とある特殊清掃業者が「(人が死んだ浴槽は)人の脂肪が浮かんで“豚骨スープ”みたい」と言っているのは衝撃的だった。
(➡︎参考リンク)
俺の部屋の浴槽も、つい最近まで豚骨スープになっていたのかもしれない。
死体が発見された経緯は不動産屋も知らないようだったけど、おそらくあまりの腐臭に気づいた隣人、あるいは水道管を伝って臭いが漏れていた下の階の住人が大家に相談し、大家が部屋の鍵を開け、警察に通報した。
こんなところじゃないだろうか。
死体は警察によって回収され、腐臭が染み付いた風呂場は特殊清掃業者によって徹底的に清掃され、その後、田舎から上京してきた俺がこの部屋に住むことになった。
以上が、今俺が住んでる事故物件で起こったことだ。
記事タイトルに【閲覧注意】をつけた理由がわかってもらえただろうか。
まあ、俺の想像力で補ってるところもだいぶあるので、その点はなにとぞ。
事故物件に住んでる感想
今でこの事故物件に住んで3ヶ月近くになるけど、
心霊現象や、その他不幸な体験はまったくない。
俺はどちらかというと合理的な人間で、あまり事故物件を気にしないので、俺にとってこの事故物件は単に家賃が安いだけのお得物件になっている。
ただ一つだけ気になるのは……
俺の部屋の浴室はユニットバスになっていて、前に住んでた老人が亡くなったバスタブが、トイレのそばにある。
ときどき、浴室に異臭が漂うことがある。
でもそれが俺のうんこの臭いなのか、死体の腐臭なのかはわからない。
よくチェックすると、浴室のタイルを不自然に上塗りしたような跡がある。
特殊清掃がどこまで徹底的に行われたのかは、わからない。
死体の腐臭は特殊清掃業者の手でも、かんたんには除去できないのかもしれない。
死体が発見されるまでに1ヶ月もかかったんだから、腐臭は相当染み込んでいたはずだ。
ときどき浴室内に漂う異臭はもしかしたら……
ということなので、浴室内に消臭剤を置いておきます。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
ご気分が悪くなった人がいたら、すみません。
お口直しに、ほんわかした気分になれる漫画を紹介しときます。
おすすめ本
事故物件関係で俺が読んだ本を紹介しておく。
この記事内でも紹介したこの漫画は非常におすすめなので、事故物件の特殊清掃をする業者の仕事が気になる人は必読。
以下に、この漫画で印象に残ったシーンを引用しておく。
他にも、この本も特殊清掃業者の仕事のリアルが描かれている。
この本によると、60代女性が2DKで孤独死した場合、
- 遺品整理:60万円
- 特殊清掃(オゾン脱臭含む):60万円
➡︎計:120万円もの大金がかかるらしい。
大家が事故物件になるのを嫌う理由がよくわかる。大家にとって部屋で死なれるのはそれだけで大損害なんだ。
ちなみに、事故物件のひどい臭いが充満している部屋を掃除する特殊清掃業者は、「オゾン脱臭機」というものを使っているらしい。
孤独死した後の部屋はひどい臭いなんだけど、臭いの元(死体や体液)さえ除去してしまえば、後はオゾン脱臭機などでかなり脱臭できるらしい。
最後におまけ。
部屋を探してたら怖い物件を見つけたので、置いときます。
怖い物件その②
見てて不安になる形の姿見。
こんな鏡をわざわざ設置する人の精神状態とは… pic.twitter.com/SuwnIah8cv
— タロン@ぼっちボート (@shin_taron) August 21, 2022
東京の部屋探しに俺が使ったサービスを紹介する
- 俺がメインで部屋探しに使っていたのが、チャット不動産の「イエプラ」。
不動産屋に連絡するとすぐに電話をかけてくるのがめんどくさいけど、イエプラなら電話じゃなくてチャットだけで部屋を探してくれる。
チャットの返信速度がAI並みに早いので、ぜひ使ってほしい。
(ちなみに俺はこれで事故物件を探してもらった)
- 「部屋まる。」も東京での部屋を探すなら、必ずチェックすべき母艦サイトだ。
家賃6万円以下の部屋に絞られているので、一人暮らしなら絶対に見ておくべし。
俺もここで東京23区内家賃3万円台の部屋を多数見つけた。