これは外国人が日本に来て実感することの一つらしい。
日本人は「歯ブラシさえしておけば十分だ」と思いがちだけど、歯ブラシ一本ではお口のケアは全くもって不十分なんだ。
この事実をちゃんと知らせていないのは、義務教育の敗北。
今回は、水の暴力で歯の汚れを吹き飛ばすジェットウォッシャーという口臭ケアガジェットを紹介する。
歯ブラシだけでは歯周病まっしぐら
日本人はなぜか歯ブラシへの信頼が厚いんだけど、
歯ブラシだけでは約40%の汚れが残る。(参考リンク)
━━と言われているらしい。
そもそも歯ブラシは、歯の表面の汚れを大ざっぱに落とすことしかできない。
俺がアメリカ出張に行ってた時、スーパーに歯ブラシがあまり売られてなくて、デンタルフロスばかりが売られているのに驚いた。
あったとしてもビッグサイズの歯ブラシばかりで、これではうまく歯を磨くことができない。
調べてみると、日本よりはるかにお口ケアの意識が高いアメリカ人の考えはこうらしい。
歯磨きの本番はデンタルフロス。
そうだったんだ。
アメリカでは歯ブラシなんて「歯の表面を磨ければそれで十分」という認識で、残りの細かい汚れはデンタルフロスで取り除くのが常識になってる。
日本人は歯ブラシだけで歯磨きを完結させようとするから、メーカーもそれに答えようと小さい歯ブラシを開発するけど、それでも口内ケアは不十分。
だから、日本人の口はいつまでも臭いままだったんだ。
とはいえ、デンタルフロスを毎日使うのは意外とめんどくさい。
歯ブラシだけで歯磨きを完結させてきたクチクサ日本人にとって、面倒なデンタルフロスを毎日の習慣にするのはハードルが高い。
ここで登場するのがジェットウォッシャー。
水の暴力で歯の汚れを吹き飛ばす
そもそも「ドルツ」というのは、パナソニック株式会社が販売する電動歯ブラシの商品シリーズ名だ。
公式サイトによると、パナソニックは50年近くにわたって電動歯ブラシを開発し続けてきたんだけど、その中でもジェットウォッシャーはかなり異質だ。
そもそも歯ブラシがついてなくて、ジェット水流が噴き出すノズルしかついてない。
ジェットウォッシャーは、歯と歯の間の汚れや歯周ポケットの汚れをジェット水流という水の暴力で吹き飛ばしてくれる。
初めて使う時は勢いよく噴き出してくる水流にビビるんだけど、歯ブラシでは落とせていなかった細かい汚れを落としてくれる。
ぜひあなたにも試してほしいんだけど、ジェットウォッシャーを使った後、口の中の水を洗面器に吐いてみてほしい。
歯ブラシをしてキレイになっているはずなのに、洗面器に汚れが目に見えて浮かんでいることに俺は衝撃を受けた。
俺はこの衝撃の日以来、歯ブラシを信じられなくなり、ジェットウォッシャーが手放せない毎日になった。
歯ブラシが磨き残していた食べカスなどが歯のスキマから水の暴力で噴き出されたことで、このニオイが発生する。
「自分の口の中にこんな臭いものが残っていたのか!」と衝撃を受けるから、ぜひ体感してほしい。もはやホラー。
ジェットウォッシャーの使い方
充電方法
必要なのはこの2つ。
本体と充電台だ。
使っていない間は、常に充電台の上に置いて充電しておけばいい。
水を入れる
ジェットウォッシャーは慣れていないと思わぬ場所に水が飛んでしまうおそれがあるので、洗面所やバスルームで使うのがおすすめ。
水が入った状態でボタンを押すと、勢いよくジェット水流が噴き出してくる。
ジェット水流の強さは5段階
ジェット水流の強さは5段階からえらべる。
最強のレベル5はかなり強い水流なので、人によっては歯茎から血が出ることもある。
俺も最初にレベル5を使ったところ、歯茎から血が出たのでしばらくはレベル3で使ってた。
しばらくレベル3で慣らすと、レベル5の水流でも血が出なくなった。
水流が強い方が当然汚れはよく落ちるので、できればレベル5の最強水流を使うべき。
具体的な使用方法
歯ブラシをした後にジェットウォッシャーを使うことになるんだけど、使い方は販売元のパナソニックに従おう。
(以下の画像は全てこちらの公式サイトからの引用です)
大きく分けて2つのステップがある。
まずは、①歯と歯の間の三角地帯に水流を当てる。
歯の表側の三角地帯はやりやすいけど、歯の裏側の三角地帯に水流を当てるにはコツがいる。
ジェットウォッシャーのノズルをうまく差し込もう。
これを上の段の歯、下の段の歯すべてに実施する。
三角地帯は歯ブラシではなかなか取れない汚れがガンコに張り付いてる。
歯ブラシは当てにならないから、三角地帯はジェットウォッシャーに任せよう。
次に、②歯と歯ぐきの境目に沿うようにノズルを動かす。
ここは歯周ポケットといって、汚れが溜まりやすい場所だ。
歯ブラシしか使ってない人は、ここにたっぷり汚れが溜まってるはず。
これも上の段の歯、下の段の歯にすべて実施する。
歯の裏側に当てるのは少し慣れが必要。
奥歯は少し時間をかけてやろう。
後でも書くけど、ジェットウォッシャーを使っても歯のメンテナンスは素人が完璧にできるものではない。
だからこそ歯医者というプロ集団がいるんだ。
完璧はムリ。
80点くらいを目安にやってみよう。
この2つのステップをやればほとんどの人には十分だと思う。
ジェットウォッシャーにはいくつかの種類があるけど、基本的な使い方はこの2つのステップだ。
最初は慣れないだろうけど、すぐにデンタルフロスを使うよりも楽なことがわかるはず。
これほど簡単なら、毎日の習慣にすることもむずかしくない。
ただ最初からあまり時間をかけすぎても習慣にできないから、「めんどくさい日は1分くらいで済ます」などのサボる勇気も必要。
舌磨きノズルとポイント磨きノズルに付け替え可能
実は舌磨きノズルに付け替えることも可能。
使い方はかんたんで、ジェット水流を出しながら舌の上を前後に動かすだけ。
日本人がクチクサになってしまったのは、舌を磨かないことも大きな原因。
舌を磨くノズルもつけてくれるなんて、至れり尽くせりだ。ナイス心配り。
歯ブラシは歯を磨く用だから、歯ブラシで舌を磨くと舌を傷つけてしまう。
この舌磨きノズルは舌磨き専用だから、舌を傷つけない。
もう一つ、ポイント磨きノズルに付け替えることもできるんだけど、これは矯正器具をつけている人が補助的に使うものなので、俺は使ってない。
使った後は乾燥させておく
使った後は乾燥させておかないとカビが発生するのではないかと思ってしまうんだけど、メーカーのサイトによると、
ジェットウォッシャーを使うときは、必ず水道水をご使用ください。(水道水内の塩素【カルキ】により、カビなどの繁殖が防げます)
━━とのこと。
使った後はそのまま置いておいてもカビの発生は抑えられるらしい。
とはいえ限界はあるだろうから、数日に1回くらいは水を切って風通しのいい場所に保管して乾燥させておくのがいいかも。
といっても、フタを開けて乾燥させておいてもほこりが入りそうだから微妙。
これはどっちがいいのかわからなかったので、めんどくさがりの俺は特に乾燥はさせず、使った後はそのまま充電台の上に置いてる。
歯磨き粉の清涼感は幻想だった
ジェットウォッシャーを使った後は、口の中が清涼感にあふれてスッキリする。
ただの水道水にもかかわらず、ここまで口の中のネバネバ感が消えるのはすごい。
歯磨き粉の清涼感は幻想だったんだ。
歯磨き粉の清涼感のせいで、日本人は「しっかり歯を磨けた」と錯覚してしまい、デンタルフロスもジェットウォッシャーも使うことなくクチクサ民族になってしまった。
歯磨き粉メーカーの罪は重い。
歯医者には絶対に行け
「歯ブラシ+ジェットウォッシャー」の組み合わせはかなり強力なんだけど、
ジェットウォッシャーはかなり強力なんだけど、歯の汚れを100%落としてくれるわけではない。
そもそも人によって歯の生え方は異なるし、どうしても汚れがたまりやすい複雑な歯並びの人もいる。
たとえ歯並びがキレイでも、ジェットウォッシャーで奥歯を完璧に磨くのはむずかしい。
奥歯は鏡で見ても見えにくいし、ジェットウォッシャーを使っても汚れは残る。
でも、10%の汚れはどうしても残るから、それが半年くらい蓄積すると歯石になって固まってしまう。
歯石の除去は歯医者にしかできない。
たとえ、ジェットウォッシャーを使ってても歯医者には半年〜1年に1回は必ず行って、歯石除去してもらおう。
ここまでやれば、歯周病になることはほぼないと思う。
「日本人の9割は歯周病あるいは歯周病予備軍」と言われるけど、貴重な上位1割に入ることができる。
ジェットウォッシャーを使えば上級国民になれるんだ。
唯一のデメリット:うるさい
ジェットウォッシャーの唯一のデメリットは、使用中は音がうるさいということ。
壁が薄いとお隣さんにも聞こえるんじゃないかレベルのうるささ。
家族などと共同生活している場合は、使うタイミングを考えないといけない。
とはいえ、体感的にはドライヤーの半分ほどのうるささだから、それほど心配はない。
ドライヤーの音が許されるなら、ジェットウォッシャーの音も許されるはず。
よくある質問
ジェットウォッシャーについてよくある質問に答える。
デンタルフロスは不要なの?
「ジェットウォッシャーを使えばデンタルフロスは使わなくいいのか?」というよくある質問がある。
もちろん「歯ブラシ+ジェットウォッシャー+デンタルフロス」の3つを使った方がいいんだけど、これは理想論。
今まで歯ブラシしか使ってなかった日本人が、いきなりこの3つを習慣づけるのはだぶんムリ。
だから比較的めんどくさくない「歯ブラシ+ジェットウォッシャー」の2つを習慣づけるようにするのがいいと思う。
俺はこの2つを毎日使ってて、デンタルフロスは使ってない。
それでも歯医者の定期検診に行くと「けっこう歯がキレイですね」と褒められるので問題はないと思う。
本体は防水なの?
本体は丸ごと防水だから、お風呂場に持ち込むことも可能。
充電台とコンセントに差し込む部分は濡らさない方がいいけど、本体は濡らしても大丈夫。
共用してもいい?
家族でジェットウォッシャーを人数分買ってしまうと高い出費になってしまうので、一つのジェットウォッシャーをみんなで共用して使いたいところ。
家族で共用する場合は、ノズルを取り替えるといい。
ジェットウォッシャーはノズルが取り替えられるようになってるから、各人が自分専用のマイノズルを買って使えばいい。
自分一人で使う場合もノズルはだんだん汚くなっていくから、途中で交換した方がいい。
メーカー資料によると、ノズルの交換時期は半年ほどらしい。
替えノズルの値段は高くないし、口に入れるものであることを考えると、半年と言わず3ヶ月に1回くらいの交換頻度でもいいかも。
水鉄砲代わりになる?
なる。
かなりの勢いのジェット水流だから、余裕で3メートル以上の飛距離が出る。
夏は楽しい遊びができるはず。
お子様がいる家庭では、子供が水鉄砲代わりに遊ばないか目を光らせておこう。
【まとめ】水の暴力で歯周病を防ぐ
ジェットウォッシャーを初めて知った人も多いと思うけど、ジェットウォッシャーはクチクサ日本民族の救世主だ。
歯ブラシだけを使ってる人は、ぜひともジェットウォッシャーもセットで使ってほしい。
ジェットウォッシャーの最大のメリットは、
本当はデンタルフロスもセットで使った方がいいんだけど、めんどくさい人はまずはジェットウォッシャーから習慣づけよう。
「日本人の9割は歯周病あるいは歯周病予備軍」と言われるけど、ジェットウォッシャーを使うだけで上位1割のお口ケア上級国民になれるはずだ。