引っ越しをするには、どうしても不動産屋(不動産仲介業者)に頼らないといけない。
でも、不動産屋に仲介手数料を言われるがままに払っている人は、確実に損をしている。
今回は、俺が東京のワンルーム物件を探すにあたって交渉した3つのケースをもとに不動産屋との交渉方法を紹介しよう。
安く引っ越しをしたいと考えている人は、ぜひとも参考にしてください。
今回のケースは3つとも、東京のワンルームや1Kなどの一人暮らし用の物件です。
3LDKの広い物件とか、タワマンみたいな高級物件はまた交渉方法がちがってきそうなので、そこは注意してください。
俺の体験した3つのケース
ケース1
まず1件目の物件は、こうやって交渉メールを送った。
こちらですが、3つほど質問がございます。
①仲介手数料:3万3,000円
こちらを0円にしていただきたく存じます。
②サポート24:1,100円(月額)
こちらは具体的にはどういったサポートになりますでしょうか?
不要そうであればこちらも外していただきたく存じます。
ポイントは、やはり仲介手数料だ。
大家と俺たち入居者の間に入って中間搾取してるだけの不動産屋が、3万3,000円もの仲介手数料を奪おうとしてくるのはどうしても納得できない。
仲介手数料は思い切って「0円にしろ」と強気で交渉した。
さらに、月額1,100円の謎のサポート費も外してくれと交渉した。
結果、こんな返信が返ってきた。
①仲介手数料:3万3,000円
仲介手数料につきましては、0円でご対応させていただければと思います。
②サポート24:1,100円(月額)
こちらは加入必須となり、外せないものになります。
具体的なご内容につきましては、入居中に起こった水道やガス、電気などの設備トラブルや、外出時に盗難などにあった際について、24時間対応が可能なサービルとなっております。
サポート24は外すことができなかったけど、
仲介手数料:3万3,000円はあっさりと0円になった。
たった一言メールで交渉するだけで、3万3,000円も得をした。
仲介手数料を全く交渉せずにそのまま払っている人は、ぜひともメールで交渉してみてほしい。
不動産屋に言われるがままに仲介手数料を払うのは、損でしかない。
今回の部屋は東京のワンルームの狭い部屋だけど、仲介手数料が無料になった。
もしかしたら、不人気物件なせいで「仲介手数料を0円にしてでも早く誰かに引っ越してきてほしい……」と不動産屋が思っていたのかもしれない。
ただ間違いないのは、俺がなんの交渉もしなかったら、仲介手数料3万3,000円をそのまま払ってしまっていたであろうことだ。
- 仲介手数料は、安くしてもらえる可能性が高い。絶対に値引き交渉をしよう。
ケース2
ケース2はこうやって交渉した。
①殺虫駆除・抗菌消臭代:13,200円
こちらは外していただきたく存じます。
②ルームクリーニング費:33,000円
こちらも外していただきたく存じます。
①殺虫駆除・抗菌消臭代については、こんなもの不要だし、どうせ大したことはしてくれない。こんなものに1万3,200円も払うのはバカげているので、外してもらうように交渉した。
それに、消臭スプレーを発射しまくって爆発した有名なアパマンの事故みたいになってもらっても困る。
②ルームクリーニング費についても、狭いワンルームの部屋の清掃に3万3,000円もかかってねーだろ、と思うので外してもらうように交渉した。
交渉の結果はこうだった。
①殺虫駆除・抗菌消臭代は外してもらえたけど、②ルームクリーニング費は必須とのことで外してもらえなかった。
これは俺の想像だけど、②ルームクリーニング費は大家が請求しているものだから不動産屋の一存で外すことができなかったのだろう。
でも、①殺虫駆除・抗菌消臭代は、大家とは無関係に不動産屋が勝手に俺たち入居者からぼったくろうとしている費用なのではないか。
だからこそ、俺が交渉すると①殺虫駆除・抗菌消臭代はあっさりと外してくれたのだろう。
②ルームクリーニング費を安くするには不動産屋が大家と交渉しないといけないが、①殺虫駆除・抗菌消臭代は不動産屋の一存で外せるからだ。
②ルームクリーニング費は外してもらえなかったけど、①殺虫駆除・抗菌消臭代は外してもらったので、交渉した結果、1万3,200円安くなった。
この物件はもとから仲介手数料が0円というお得なワンルーム物件だったけど、殺虫駆除・抗菌消臭代を外してもらうことでかなり安くなった。
殺虫駆除・抗菌消臭代(不動産屋によって表記は微妙にちがう)は、不動産屋が勝手に請求してくる費用である可能性が高い。
(おそらく実際には、まともに殺虫駆除などせず、スプレーをテキトーに部屋に発射して終わりというずさんなことしかしてないだろう)
殺虫駆除・抗菌消臭代は、交渉すれば外してもらえる可能性が高い。ぜひとも交渉してほしい。
- 殺虫駆除・抗菌消臭代のように、不動産屋が勝手に請求してそうな費用は交渉すると外してもらえる可能性が高い。
ケース3
ケース3はこちらの物件。
・仲介手数料
こちらは0円にしていただきたく存じます。
・事務手数料
こちらは0円にしていただきたく存じます。
・鍵交換費用
鍵交換については国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(https://www.mlit.go.jp/common/001016469.pdf)によると、「鍵交換費用は貸主が負担することが妥当」とありますので、貸主に負担して頂きたいです。
この物件については、かなり念入りに交渉してみた。
鍵交換費用は当たり前のように俺たち入居者が負担するのが慣例になってるけど、よく考えてみると大家が負担すべきだろう、ということで交渉した。
ちなみに、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(https://www.mlit.go.jp/common/001016469.pdf)
には、「鍵交換費用は貸主(大家のこと)が負担することが妥当」という意味の判例も出ているので、鍵交換費用を0円にしたい人は、ぜひこれを武器にして交渉してほしい。
交渉の結果はこちら。
事務手数料、鍵交換費につきましては借主様負担となります。
オーナー様もお部屋を募集するご条件としてどこの業者様ともこの条件をもとに掲載してますので
0円にすることはできないとのことでした。
仲介手数料については上席にも交渉させていただき、賃料+税の半分でしたらご相談可能となります。
事務手数料という謎の費用はさておき、鍵交換費は外してもらえなかった。
その理由は、「どこでもこの条件だから」という思考停止的な理由だった。
てか、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の内容をガン無視している。不動産屋は国土交通省よりえらいのか。
実際には、国土交通省のガイドラインに反するような契約でも、俺たち入居者と大家が合意すれば契約は成立する。
いわゆる「特約」というやつだ。
国土交通省がいくらガイドラインを制定しようとも、この特約という厄介な商習慣が消えない限り、不動産屋のやりたい放題はつづきそう。
事務手数料も鍵交換費用も安くしてもらえなかったけど、仲介手数料だけは半額になった。
仲介手数料は0円にしてほしかったところだけど、半額にとどまった。
事務手数料はほんとに訳のわからない費用なので、これも0円にしてほしかったけど無理だった。
- 鍵交換費用は安くしてもらえない可能性が高い。
- 仲介手数料は安くしてもらえる可能性が高い。
【まとめ】仲介手数料は絶対に値引き交渉すべき
以上、紹介した3つのケースから得た教訓をまとめると、こうなる。
- 殺虫駆除・抗菌消臭代
➡︎0円にしてもらえる可能性が高い。 - 仲介手数料
➡︎0円、あるいは半額くらいにしてもらえる可能性が高い。 - 鍵交換費用
➡︎安くしてもらえない可能性が高い。
とにかく声を大にして言いたいのは、
仲介手数料は値引きしてもらえる可能性が高いので、絶対にメールとかで値引き交渉すべし!
━━ということ。
日本人はあまりこういう交渉をしない人が多いけど、不動産屋はそこにつけこんで、できるだけ高いお金をふんだくろうとしてくる。
ぜひ強気で交渉をしてみて、値引きを勝ち取ってほしい。
ちなみに、家賃を交渉して安くしたい人はこちらの本もおすすめ。
知らないだけで損する知識がてんこ盛りです。
家賃って「固定費」だから値下げできないと思い込みがちだけど、ぜんぜんそんなことないと教えてくれる神本です。
東京の部屋探しに俺が使ったサービスを紹介する
- 俺がメインで部屋探しに使っていたのが、チャット不動産の「イエプラ」。
不動産屋に連絡するとすぐに電話をかけてくるのがめんどくさいけど、イエプラなら電話じゃなくてチャットだけで部屋を探してくれる。
チャットの返信速度がAI並みに早いので、ぜひ使ってほしい。
(ちなみに俺はこれで事故物件を探してもらった)
- 「部屋まる。」も東京での部屋を探すなら、必ずチェックすべき母艦サイトだ。
家賃6万円以下の部屋に絞られているので、一人暮らしなら絶対に見ておくべし。
俺もここで東京23区内家賃3万円台の部屋を多数見つけた。