こんにちは、タロンです。
読書好きの家には必ずある本棚。
その人がどんなジャンルの本を読んでいるのか、難しい本を読むのか読まないのか、いろんなことが分かるので、僕は他の人の本棚を見るのが大好きです。
ですが、その本棚にもメリット・デメリットがあります。
今回は、それをご紹介しましょう。
結論を先に言っておくと、こうなります。
意味わからない結論ですが、最後まで読むとわかります。
では、紹介していきます。
1.本棚のメリット
①いつでも参照できる
やはり、本棚を持ついちばんのメリットは、「いつでも参照できる」ことです。
小説などは、短期間に何度も読み返すことは滅多にありませんが、以下のような本は何度も読み返します。
・レポートや論文を書く際のタネ本
・自分が影響を受けた本
──これらの本は、何度も参照するので、手元の本棚に置いていないと不便です。
僕の場合、参照頻度の高い本はいつでも手に取れるところに置いています。▼
辞典とか、判例六法(これは社会人になってからほぼ読んでないけど、かっこいいので置いてる)、英単語帳などは、一回読んで終わりではなく、何度も参照する本なので、手元に置いていないと不便です。
他にも、「あれ、あの本にこんなこと書いてなかったっけ?」と急な疑問が降ってきた場合も、すぐに本を手にとって調べられるのがメリットです。
しかも、紙の本だと「たしか、後半のページに書いてあったな」と、どのページに求める情報があるか、当たりをつけることができるのもいいです。
電子書籍だとどこのページに何が書いてあったとかほとんど覚えてませんからね。
②本を記憶できる
本を本棚に置いていると、いつも目に触れることになります。
すると、本のタイトルと著者名が自然と覚えられます。
大学受験だと、国語の文学史の問題で夏目漱石の小説のタイトルが問題で出ることもありますが、夏目漱石の小説を本棚に置いとけば、毎日目に触れるので嫌でも覚えられます。▼
外国の小説になると、著者名がカタカナなので覚えにくいですが、本棚に置いとけばかんたんに記憶できます。▼
すごい人だと、年代順に小説を本棚に配置することで、目に見える「立体文学史」を作っているというスケザネさんという強者もいます。▼
たしかに、「1880年代の文学」➡︎「1890年代の文学」という具合に、年代順に小説を置いていくと、立体的で目に見える文学史ができますね。
(ほとんどの人はお金とスペースがないのでできないことですが……)
・夏目漱石『こころ』 1914年
・カミュ『異邦人』 1942年
──このように、文字情報だけで暗記するのはかなり難しいですが、本棚に並べて「立体文学史」にすると、ものすごく覚えやすいのです。
③モノとしての所有感を満たせる
電子書籍にはない、紙の本だけのメリット。
やはりそれは、
たとえ有料の電子書籍を買っても、アプリをインストールしたくらいの満足感しかありませんが、紙の本を買った時の満足感はすごい。
本をまとめて本棚に並べた時の満足感はさらに増します。
現に、Twitterの読書アカウントのほとんどは紙の本を撮影して読了をつぶやいています。
そもそも電子書籍って、読んだ感覚がないので記憶に定着しにくい気がします。
④他人への自己紹介代わりになる
本棚はその人の思想を映す鏡なので、その人が普段どんなことを考えているのかバレます。
逆に言うと、自宅に招いた友人などに本棚を見せればいちいち説明しなくてもかんたんに自己紹介できますし、本棚を撮った写真をTwitterとかにあげておけば、同じ読書ジャンルを読む人が自然と集まってきます。
名刺を見ても、その人の所属している会社と名前くらいしかわかりませんが、本棚だとその人の思考の核のようなものも見えます。
もはや、会社から支給される名刺に自分の本棚の写真のっけてほしいくらいですね。
2.本棚のデメリット
ここからは、本棚のデメリットです。
①スペースをとるし、本は劣化する
本棚の宿命的なデメリット。それは、
本が増えすぎると、本棚に入りきらないし、なにより引越しの時に大変です。
処分するにしても、ブックオフの宅配買取などを利用することになりますが、時間も労力もかかります。
しかも、紙の本は劣化します。
本棚の奥に突っ込んでおいたままにすると、湿気でページがふにゃふにゃになっていたり、太陽光にあたりすぎてページが変色したりもします。
処分するめんどくささを考えると、電子書籍の方がいいような気がします。
②積読で満足してしまう
これも「読書あるある」ですが、本棚に本を並べるだけの「積読」で満足してしまいがちだということです。
いつの間にか、「本を読むこと」ではなく、「本を集めて本棚に並べること」が目的になってしまうんですね。
(古本コレクターはこれに当たりますね)
新潮文庫のドストエフスキーの本がカッコいいから、一冊も読んでないけどとにかく買ってきて本棚に並べる……ということを僕もやってました。
なんとなく買っただけで満足して、賢くなった気さえしてしまうんですよね……。
3.目に見える本棚はいらない
さて、ここまで本棚のメリット・デメリットを紹介しましたが、僕は最近、考えが変わりまして、本棚はいらないと思うようになりました。
その理由はこれです。
・ほとんどの本は本棚に置いてなくてもいつでも読めるから
どういうことかというと……。
今、よほどの稀覯本や絶版本でない限り、ほとんどの本はAmazonやメルカリその他、古本系のECサイトでいつでも購入できますよね。
家に本が届くのも早いです。
必要な本がすぐに届くのに、わざわざ家にたくさんの本棚を置いておく必要がない気がするのです。
よく経済学で、「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」という2通りの言い方をしますよね。
・「市場(いちば)」は、商人が集まって売買する場所のこと。目に見える。
・「市場(しじょう)」は、商取引をしている場所全体を指す概念。目に見えない。
違いは、目に見えるか/見えないか、です。
実は、この考え方は本棚にも応用できます。
本棚にも、「目に見える本棚」と「目に見えない本棚」があるのです。
僕らが家に置いているのはもちろん、「目に見える本棚」です。
それに対して、AmazonやメルカリとかのECサイト、書店やブックオフなどの店舗に置いてある本ぜんぶ含めて、目に見えない自分の本棚だと思ってしまっていいんじゃないでしょうか。
だって、本は注文すれば最短翌日には届くんですよ。
ちょっと遠くにある自分の本棚だと思えばいいんじゃないでしょうか。
──ということで、僕は部屋に置いてある「目に見える本棚」は減らしていきます。
頻繁に参照する辞典とかは本棚に残しますが、小説とかは滅多に読み返すことがないので、どんどん断捨離したい。
また読みたくなったら、買えばいいだけです。
僕も以前までは、本棚LOVEでしたが、合理的に考えると残念ながら「目に見える本棚」はそんなにいらないんじゃないかという結論になってしまいました。
【まとめ】「目に見える本棚」はいらない
本棚のメリット・デメリットを紹介してきましたが、結論としては、
──これが結論になります。
皮肉にも、本を注文すれば日本国内であればすぐに本が届く物流が整備されたおかげで、「目に見える本棚」はそんなにいらなくなったんじゃないか、と僕は思います。
本は本棚に置いておくのではなくて、読みたい時にそのつど買えばいい。
その方が経済も回りますしね。
今の僕の部屋にはこんな本棚があるのですが、ほとんど読み返すこともないので徐々に手放していこうと思います。▼
溜まってきた本を断捨離するので、お別れの写真を撮っておきました。
僕の血となり肉となってきた本たち、ありがとう。次に読まれる人が良い人だといいですね。 pic.twitter.com/1YKpgj9rER
— タロン@本読み (@shin_taron) July 22, 2021
ちなみに、本を本棚にしまいこんだまま有効活用しないことを、「死蔵(しぞう)」と言います。
あなたにも「死蔵」になっている本があったりしませんか?
いっそのこと売ってしまって、読みたい人に渡してあげた方がいいかもしれません。
まあ、といっても、デカイ本棚が置いてある部屋は素敵だと思いますし、将来お金とスペースさえあれば、壁一面が本棚のおしゃれな部屋に住みたいな〜と思ったりもするのですが、それは来世に期待します。
以上! タロン(@shin_taron)でした。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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